楽天モバイルは3社の大手携帯会社に続く第4のキャリアとなり、2021年4月には基本料金0円からの「Rakuten UN-LIMIT VI」(ラクテンアンリミットシックス)を発表しました。
一方でワイモバイルはSoftBankのサブブランドとして、安定した人気を保っています。
どちらを選ぶのが正解なのか、両社の料金・エリア・メリットで比較します。
どちらが自分に合いそうか、ぜひ考えながら読んでみてください。
目次
楽天モバイルとワイモバイルはどちらがおすすめなの?
最初に結論ですが、楽天モバイルとワイモバイルはそれぞれこんな人におすすめです。
楽天モバイルは1GB以内なら基本料金無料という他社にはないメリットがあるため、1GB以内しか使わない人には間違いなく楽天モバイルがおすすめです。
利用量が20GBを超えたら3,278円(税込)で使い放題となり、これはデザリングの利用分も含まれます。
ワイモバイルは最大が25GBなので、毎月の制限のないプランをお探しの方は安心して使えます。
楽天モバイルとワイモバイルの一番の違いは安定性です。
楽天モバイルも快適に使えるのですが、楽天回線エリア外や地下では品質が安定しないと言った口コミも見かけます。
その点ワイモバイルはSoftBankのサブブランドであり、体感速度はSoftBankとほぼ変わりません。
ですが1人で使うと楽天モバイルに比べ割高感があります。
家族割またはおうち割光セットなら2回線目以降が1,188円(税込)値引きされるため、割引をセットにして使うことをおすすめします。
料金の違い
楽天モバイルとワイモバイルの料金の違いは、以下のようになっています。
通信量 | 楽天モバイル | ワイモバイル(1回線目) | ワイモバイル(2回線目以降) |
---|---|---|---|
0~1GB | 0円 | 2,178円(税込) | 990円(税込) |
1~3GB | 1,078円(税込) | ||
3~15GB | 2,178円(税込) | 3,278円(税込) | 2,090円(税込) |
15GB~20GB | 4,158円(税込) | 2,970円(税込) | |
20GB~25GB | 3,278円(税込) | ||
25GB~ | なし | なし |
1GB以内なら0円の楽天モバイルが圧倒的ですが、3GB~15GBと20GB~25GBではワイモバイルの2回線目以降の方が安くなっています。
使う量が決まっていて、なおかつ家族にワイモバイルを使っている人であれば、ワイモバイルを選んだほうが良いでしょう。
使う量が毎月バラバラな人、25GB以上のプランを探している人は、自動で段階的に切り替わる楽天モバイルがおすすめです。
楽天モバイルの料金
楽天モバイルの料金プランはRakuten UN-LIMIT VIの一つのみです。
利用量により段階的に料金が変わるため、一つのプランで使う人にも使わない人にも合うようにできています。
詳しい金額は以下のようになっています。
通信量 | 金額 |
---|---|
0GB~1GB | 0円 |
1GB~3GB | 1,078円(税込) |
3GB~20GB | 2,178円(税込) |
20GB以上 | 3,278円(税込) |
1GB以下なら基本料金が本当に0円で使い続けることが可能です。
0円になるのは1人1回線のみで、同じ名義で2回線目を契約すると、1GB以内でも1,078円(税込)かかります。
使わなければ無料なのですが、180日以上全く使わない日が続くと解除される可能性があります。
たまに通信を行うなど、利用履歴を残すと良いでしょう。
20GB以上はいくら使っても3,278円(税込)という点も、他社より優れたメリットです。
デザリングをしても料金は変わらないため、持ち歩けるルーターの代わりにも使えます。
楽天モバイルは、Rakuten Linkというアプリを使えば国内通話無料です。
Rakuten Linkは通信回線を使う通話・SMSのアプリで、国内なら無料でかけ放題、海外でも割安に通話ができます。
携帯電話・固定電話問わず掛けられて、発信者番号通知もしっかりされます。
Rakuten Linkを使った通信量は基本料金に含まれないため、基本料無料、通話料も無料で使い続けることが可能です。
またアプリを使わず標準の電話を使った通話もできますが、その場合は30秒22円(税込)の通話料がかかります。
楽天モバイルでは新たに標準の電話が割安になる「10分(標準)通話かけ放題」の提供をはじめました。
最初の10分間の通話とSMSが無料になるオプションですが、月額料1,100円(税込)と少し割高な価格になっています。
ワイモバイルの料金
ワイモバイルの料金は1回線目と2回線目以降で違います。
詳しい料金は以下の表のようになります。
プラン | 容量 | 1回線目 | 2回線目以降 |
---|---|---|---|
シンプルS | 3GB | 2,178円(税込) | 990円(税込) |
シンプルM | 15GB | 3,278円(税込) | 2,090円(税込) |
シンプルL | 25GB | 4,158円(税込) | 2,970円(税込) |
ワイモバイルは家族で複数回線所有する「家族割」か、家の回線をSoftBank光・SoftBank Airにする「おうち割光セット」で割引があります。
割引が適用されるのは2回線目以降で、1回線目は割引が無いので注意してください。
シンプルSは家族割の2回線目以降なら3GBで990円と、大手のサブブラントとしてはかなり安い価格設定です。
以前はデータが余ったら繰り越しはできなかったのですが、2021年8月以降、翌月まで繰り越しができるようになりました。
データが足りない人は、月額550円(税込)のデータ増量オプションを使えば、データ量が以下のように増えます。
プラン | 容量 | データ増量オプションを付けた場合 |
---|---|---|
シンプルS | 3GB | 5GB |
シンプルM | 15GB | 20GB |
シンプルL | 25GB | 30GB |
データ量増量オプションで無料にするには、今までは自分でデータの追加購入が必要でしたが、2021年9月より追加購入しなくても自動的にデータが追加される仕組みに変わりました。
また、ワイモバイルでは2つの通話オプションを提供しています。
プラン | 月額 | 内容 |
---|---|---|
誰とでも定額 | 770円(税込) | 国内通話10分かけ放題 |
スーパー誰とでも定額 | 1,870円(税込) | 回数・時間制限なし国内通話かけ放題 |
アプリを使わなくても標準電話が安くなるため、お仕事でよく使う人も安心してかけられます。
スーパー誰とでも定額は60歳以上の人なら期限無しで1,100円(税込)引きになるので、高齢の親に持たせたい人にもおすすめです。
楽天モバイルの標準電話10分かけ放題が1,100円(税込)なので、オプション料金はワイモバイルの方が安いと言えるでしょう。
通話が少ない人は、通話定額を付けないことも可能です。
エリアと通信速度の違い
楽天モバイルとワイモバイルは、日本全国どこでも使えるのですがエリアが少し違います。
特に楽天モバイルは自社回線の提供を始めてまだ新しいため、少し複雑で不安定な場合があります。
楽天モバイルのエリアと通信速度
楽天モバイルのエリアは今現在、楽天回線エリアとパートナー回線エリアの2種類があります。
楽天回線エリアは楽天独自の回線で現在急速に拡大中ですが、地方はまだ市街地のみだったりと完全ではありません。
楽天回線がまだ来ていない地域では、パートナー回線と呼ばれる回線でカバーされています。
パートナー回線はカバー率99.9%を誇るauの回線を借りているため、実質楽天モバイルは日本中どこでも使えるのです。
楽天回線エリアの速度は速く、大手と大差なく快適に使えます。
ですがパートナー回線では少し速度が落ちる上に、5GB以上使うと最大1mbpsの速度制限がかかるので要注意です。
速度制限がかかった後使った通信も、料金の対象になります。
パートナー回線エリアの人で5GB以上使いたい人は、十分に注意してください。
楽天回線エリアは現在急速に広がっており、2021年内に人工カバー率96%に到達見込みとなっています。
お住まいの地域が楽天回線エリアがどうかは、こちらより調べられます。
ワイモバイルのエリアと通信速度
ワイモバイルはSoftBankのサブブラントであり、ソフトバンクのエリア内であれば使えます。
レンタルではなく同じグループ会社のエリアを使っているため、他社格安SIMに比べても通信品質は安定しています。
お昼時の大幅な速度低下もありません。
地下や山でもSoftBankが使える場所なら対応しています。
ワイモバイル公式サイトでは端末ごとに使えるエリアを調べることもできます。
使えるか不安な人は、こちらから事前に調べておきましょう。
メリットの違い
楽天モバイルとワイモバイルは母体となる会社が違うため、サービスやメリットも異なります。
それぞれのメリットを挙げて行きます。
楽天モバイルは安さと楽天ポイント還元
楽天モバイルのメリットをまとめました。
楽天モバイルの一番のメリットは安さです。
1GB以内なら本当に無料で持ち続けられます。
支払額が0円の人にはユニバーサルサービス料と電話リレーサービス料も、今の所かかりません。
反対にデータ無制限で使いたい人も、他社に比べ安い料金設定となっています。
一つのプランで0円~3,278円(税込)まで自動的に変わってくれるので、「仕事の関係で使う月と使わない月がある」と言う人にもおすすめできます。
また楽天ポイント還元が手厚いことも見過ごせない魅力です。
楽天モバイルを持っているだけで楽天市場の買い物が+1倍になる、期間限定ポイントも含めてポイントを支払いに使えるため、全てポイントで支払っている人も多くいます。
楽天関連サービスを使っている人は、スマホも楽天でそろえることで更に楽天のメリットを活用できます。
楽天モバイルは端末のポイント還元キャンペーンをほぼ常に行っており、実質1円・0円で端末を購入できます。
新規手数料もかからないため、端末実質0円、手数料0円、利用料金0円でお金を払わずに乗り換えも可能です。
ワイモバイルはYahoo!とPayPayがお得
ワイモバイルのメリットは以下のものがあります。
ワイモバイルは楽天モバイルに比べると多少割高に感じますが、通信品質が安定しているため、品質重視派の方に特におすすめです。
SoftBankショップと併設されている店舗もあり、店舗数は大手以外の携帯会社の中では一番多くなっています。
アプリを使わない国内完全かけ放題「スーパー誰とでも定額」1,870円(税込)と安く、60歳以上なら更に安く770円(税込)になります。
ショップが多くかけ放題が安い点から、ご両親に持たせたい人にもおすすめできる安心の携帯会社です。
ワイモバイルではPayPayでのメリットもあり、定期的に行われるPayPay還元祭では、ソフトバンクとワイモバイルユーザーのみ、還元率が上乗せさています。
またワイモバイルを持っているだけで月額508円(税込)のYahoo!プレミアムが無料でついてきます。
画像は終了したキャンペーンですが、Yahoo!プレミアム会員ならPayPayでキャンペーン時のポイントが格段にアップします。
PayPayユーザーがワイモバイルにすれば、Yahoo!プレミアムに入らなくてもその恩恵がまとめて受けられるのです。
楽天モバイルとワイモバイル両方持つのもアリ!
楽天モバイルとワイモバイルはそれぞれメリットと特徴が違います。
「どっちを選べば良いか迷う」「楽天ポイントを貯めたいけど楽天モバイルが繋がるか不安」と言う人は、楽天モバイルとワイモバイルの両方を持つのもおすすめです。
両社の2台持ちをすれば、安定したワイモバイルの回線を持ちつつ楽天モバイルを安く使い倒す、両社のいいとこ取りが可能です。
楽天モバイルをサブ回線として持てば、他にも以下のメリットがあります。
- 新規手数料・解除料無料
- 1GB以内なら基本料無料(注意点あり)
- Rakuten Linkで通話料も無料
- 楽天市場のポイントが+1倍
- キャンペーンで端末が0円や1円で買える(注意点あり)
楽天モバイルなら新規手数料・基本料・通話料も無料で楽天ポイントの恩恵だけ受けることも可能です。
端末代はかかりますが、キャンペーン端末なら端末代金を楽天ポイントで還元されるので、負担額は1円か0円です。
ただし以下の注意点があるのでご確認ください。
- 全く使わなかったら180日で解除の可能性がある
- 条件を満たさないと端末代分のポイントが貰えない
楽天モバイルは180日間全く使わないと、通知があった上で解除される可能性があります。
使わずに置いておく場合、半年に1回程度どこかに発信するなど利用履歴を残しましょう。
また端末代還元キャンペーンは、一定の条件を満たさないとポイントが貰えません。
条件はキャンペーンの「対象者・適用条件」に書かれており、多くの場合「申し込んだ回線と端末でRakuten Linkから10秒以上の発信」になります。
条件を満たさないと端末代が実費になるので、キャンペーンルールをしっかり読み、条件を満たすよう気をつけてください。
この2点を気をつければ、乗り換えと通信費の負担を軽くして2台持つことができます。
楽天回線が使えるかのお試しとしても、併用はおすすめの方法です。
まとめ
楽天モバイルは安さ、ワイモバイルは安定性という、それぞれ真逆のメリットがあります。
迷っている人は、それぞれのいいとこ取りができる併用という方法もおすすめです。
どの方法が良いかぜひこの記事を参考にして選んでくださいね。