単体で利用してもお得な楽天モバイルですが、格安SIMと併用するとよりお得になります。
中でも相性が良いのがmineoです。
パケット放題Plusにより、月額1,265円(税込)でデータも通話も使い放題になります。
本記事では楽天モバイルとmineoを併用する方法やメリット・デメリットについて解説します。
目次
楽天モバイルをmineoと併用するメリット
楽天モバイルとmineoを併用するメリットは以下の通りです。
3キャリア対応のmineoで楽天回線エリアの狭さを補える
mineoと併用することで、楽天モバイルのエリアの狭さを補うことが可能です。
楽天モバイルの対応エリアは楽天回線エリアとパートナー回線エリアの2つがあります。
このうち、データ通信を無制限に使えるのは楽天回線エリアのみです。
パートナー回線エリアでは月5GBまでしかデータ通信を使えません。
楽天回線エリアもサービス開始直後と比べるとかなり広がりました。
それでも、地方や郊外ではまだまだ繋がらない場所が多いのが現状です。
一方、mineoは大手3キャリアの回線を利用しています。
対応エリアも大手キャリアと全く同じです。
楽天回線エリア外でも、大手3キャリア対応のmineoなら問題なく使えます。
音声通話のかけ放題を無料で追加できる
楽天モバイルとmineoを併用すれば通話料もお得になります。
mineoには通話オプションが用意されていますが、いずれも有料です。
しかも時間の制限があるため、長電話する人には向きません。
mineoのかけ放題 | 月額料金 |
---|---|
10分かけ放題 | 935円(税込) |
通話定額30 (月30分まで通話が無料) |
924円(税込) |
通話定額60 (月60分まで通話が無料) |
1,848円(税込) |
楽天モバイルならRakuten Linkアプリから発信すれば無制限に通話料が無料です。
追加の月額料金はかかりません。
さらに、楽天モバイルは月間のデータ通信量が1GB未満なら基本料金も0円です。
mineoでデータ通信を利用し、電話だけ楽天モバイルにすれば完全無料で電話がかけ放題になります。
海外でデータ通信を使える
楽天モバイルとmineoを併用すれば海外でもデータ通信の利用が可能です。
海外でスマホが使える「国際ローミング」は楽天モバイルもmineoも対応しています。
しかし、mineoの国際ローミングは電話とSMSのみ対象です。
海外ではmineoのデータ通信を使えません。
楽天モバイルは海外でもデータ通信が使えます。
月2GBまでなら追加料も一切かかりません。
Rakuten Link同士なら海外でも通話料が無料、さらに国際電話のかけ放題もあります。
パケット放題Plusなら格安でデータも電話も使い放題
mineoの「パケット放題Plus」を活用すれば、格安でデータ通信と電話の使い放題を実現できます。
パケット放題Plusは低速通信の速度が200kbpsから1.5Mbpsにアップするオプションです。
1・5GBプランは月額385円(税込)、10・20GBプランは無料で利用できます。
パケット放題Plusを追加したmineoでデータ通信、楽天モバイルで電話を利用すればデータ通信も電話もかけ放題です。
通信速度は楽天モバイルに劣りますが、1.5MbpsならSNSや動画視聴(標準画質)もストレスなく使えます。
mineoの1GBプランなら月額1,265円(税込)です。
この価格でデータ通信もかけ放題も使い放題なのは破格と言えます。
パケット放題Plusでは3日間で10GB以上利用すると速度制限がかかります。
楽天モバイルとmineoを併用する方法
楽天モバイルとmineoを併用する手順は以下の通りです。
DSDV対応機種を用意する
まずは2枚のSIMカードで同時に待ち受けできる「DSDV」に対応した機種を用意します。
DSDV対応機種なら、1台で楽天モバイルとmineoの併用が可能です。
2台持ちでも良いですが、何かと手間がかかります。
楽天モバイルとmineoを併用するならDSDV対応機種がおすすめです。
DSDV対応スマホは大きく2種類あります。
eSIMは組み込み式のSIMのことです。
スマホ本体がSIM機能を持っているため、物理的なSIMカードが必要ありません。
郵送を待つことなく、申し込んで即利用することが可能です。
楽天モバイルはeSIMに対応しています。
物理SIM+eSIM構成の機種では楽天モバイルをeSIM、mineoを物理SIMで契約してください。
具体的に楽天モバイルとmineoを併用できる機種をiPhoneとAndroidに分けて解説します。
iPhoneはXS/XS Max/XR以降でDSDV対応
DSDVに対応しているiPhoneは以下の通りです。
iPhoneは全機種が物理SIM+eSIMという構成です。
物理SIM2枚でのDSDVはできません。
iPhoneで楽天モバイルとmineoを併用する際は楽天モバイルをeSIMで申し込んでください。
なお、上記のiPhoneであれば楽天モバイルもmineoも動作確認済みです。
電話もデータ通信も問題なく利用できますよ。
大手キャリア版を利用する際は必ずSIMロックを解除してください。
AndroidスマホはDSDV対応機種が豊富
AndroidスマホDSDV対応機種が非常にたくさんあります。
その中でも楽天モバイルとmineoの両方で動作確認済みの機種の一部をまとめました。
メーカー | 機種名 |
---|---|
ASUS | ZenFone 7/7 Pro ZenFone 8 |
Pixel 4/4 XL Pixel 4a/4a(5G) Pixel 5 |
|
HUAWEI | nova 5T nova lite 3 P30 lite |
OPPO | Find X OPPO A54 5G OPPO A73 OPPO Reno3 A OPPO Reno5 A R17 Pro Reno 10x Zoom |
SHARP | AQUOS sense3 plus SH-M11 AQUOS sense3 SH-M12 AQUOS sense4 SH-M15 AQUOS sense4 plus SH-M16 AQUOS sense5G SH-M17 AQUOS zero2 SH-M13 |
SONY | Xperia 10 III Lite |
Xiaomi | Redmi Note 9S Mi Note 10 Lite |
上記以外の機種でも使える可能性はありますが、動作確認されていない機種での利用は自己責任です。
楽天モバイル、mineoでは端末の動作確認を実施してその結果を公表しています。
必ず楽天モバイルとmineoの両方の動作確認結果をチェックしてくださいね。
Androidは物理SIM+物理SIMの機種と、iPhoneのような物理SIM+eSIMの機種に分かれます。
事前に対応しているSIMタイプをチェックしてください。
楽天モバイルとmineoを契約する
端末を準備できたら楽天モバイルとmineoを契約します。
楽天モバイルを契約中ならmineoを、mineoを契約中なら楽天モバイルを追加で契約してください。
楽天モバイルの申し込み
楽天モバイルは物理SIMとeSIMの両方に対応済みです。
利用するスマホに合わせてSIMタイプを選んでください。
利用するスマホ | 追加するSIMタイプ |
---|---|
物理SIMのみ対応 | nanoSIM |
eSIM対応スマホ | eSIM |
mineoはeSIMに対応していません。
スマホがeSIM対応の場合は必ず楽天モバイルをeSIMで申し込んでください。
楽天モバイルをeSIMで申し込む際は「eKYC」を活用しましょう。
eKYなら本人確認がオンラインで完結します。
eSIMをeKYCで申し込めば、申し込んだ当日に楽天モバイルの利用を開始することが可能です。
eKYCでは運転免許証やマイナンバーカードといった顔写真付きの書類が必要です。
mineoの申し込み
楽天モバイルと違い、mineoはeSIMに対応していません。
必ず物理SIMで申し込みます。
mineoではシングルタイプとデュアルタイプの2種類があります。
シングルタイプは電話ができませんが、月額料金が安価です。
電話は楽天モバイルのみで利用する、という人はシングルタイプを選びましょう。
なお、iPhoneおよびPixel 6/6 ProではデータSIMをモバイルデータ通信用に設定すると緊急通報ができない不具合があります。
iPhoneまたはPixel 6/6 Proで楽天モバイルとmineoを併用する場合はmineoもデュアルタイプにするのがおすすめです。
APN設定をする
楽天モバイルとmineoを契約したら、次はAPN設定です。
iPhoneの場合
まずはiPhoneです。
iPhoneの場合は楽天モバイルをeSIM、mineoを物理SIMで契約します。
楽天モバイルはmy 楽天モバイルアプリを使って設定するのがおすすめです。
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STEP1iPhoneにmy 楽天モバイルアプリをインストールする
-
STEP2my 楽天モバイルアプリを起動し「申込番号」をタップする
-
STEP3「開通手続きをする」をタップする
-
STEP4「続ける」をタップする
-
STEP3「モバイル通信プランを追加」をタップする
-
STEP3キャリア設定アップデートが表示されたら「アップデート」をタップする
次にmineoのSIMカードをiPhoneに挿します。
「設定」→「モバイル通信」→「モバイルデータ通信」でデータ通信用のSIMにmineoを指定してください。
後はmineoのAPN構成プロファイルをダウンロード・インストールしてください。
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STEP1iPhoneをWi-Fiに接続する
-
STEP2Safariでネットワーク設定(iOS端末)にアクセスする
-
STEP3自分が契約したプランのAPN構成プロファイルをダウンロードする
-
STEP4「許可」をタップする
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STEP5「閉じる」をタップする
-
STEP6「設定」を起動し「一般」→「VPNとデバイス管理」をタップする
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STEP7ダウンロードしたプロファイルをタップする
-
STEP8「インストール」をタップする
-
STEP9パスコードを設定している場合はパスコードを入力する
-
STEP10「インストール」をタップする
-
STEP11もう一度「インストール」をタップする
データ通信用SIMに指定する前にAPN構成プロファイルをインストールすると、mineoでうまくデータ通信を利用できません。
必ず、mineoをデータ通信用SIMに指定してからAPN構成プロファイルをダウンロードしてください。
Androidスマホ(物理SIM+物理SIM)の場合
続いては物理SIMを2枚挿せるAndroidスマホでの設定です。
実際の設定手順は機種によって異なります。
端末の公式サイトや取扱説明書も参考にしてください。
ここでは例としてmotorola edge 20のAPN設定手順を解説します。
機種によってはすでに楽天モバイルもしくはmineoのAPNがインストールされていることがあります。
その場合はAPN一覧からAPN名をタップするだけで設定完了です。
APNがインストールされていない場合は手動でAPN情報を入力します。
入力項目は各社の公式サイトからチェックしてください。
Androidスマホ(eSIM)の場合
最後はAndroidスマホにeSIMを追加する手順です。
mineoは物理SIMを追加するので、物理SIM+物理SIMの機種と同じ方法で追加できます。
楽天モバイルは専用アプリ「my 楽天モバイル」で設定してください。
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STEP1スマホにmy 楽天モバイルアプリをインストールする
-
STEP2my 楽天モバイルアプリを起動し「申込番号」をタップする
-
STEP3「開通手続きをする」をタップする
AndroidスマホはeSIMを設定した後にAPN設定も必要です。
「Androidスマホ(物理SIM)の場合」に従ってAPN設定をしてください。
利用するSIMを設定する
DSDV対応機種ではデータ通信と音声通話(発信)を利用するSIMを設定できます。
mineoをデータ通信用、楽天モバイルを音声通話用として設定するのがおすすめです。
iPhoneは「設定」→「モバイル通信」から利用するSIMを変更できます。
「モバイルデータ通信」をmineoに、「デフォルトの音声回線」を楽天モバイルにすればOKです。
Androidスマホの設定方法は機種によります。
多くの機種では「設定」→「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」→「アクセスポイント名」から変更可能です。
詳しくは取扱説明書やメーカー公式サイトも参考にしてください。
楽天モバイルとmineoを併用する際の注意点
楽天モバイルとmineoを併用する際の注意点は以下の通りです。
かけ放題を利用するにはRakuten Linkアプリが必須
楽天モバイルでかけ放題を利用するには専用アプリ「Rakuten Link」アプリが必須です。
標準の電話アプリから電話をかけると通話料がかかります。
Rakuten Linkアプリは通常の電話と比べると品質がやや悪いです。
ビジネスなど重要な電話の際は注意してください。
アプリが不要な10分かけ放題も用意されていますが、オプション料がかかります。
mineoは混雑時に通信速度が遅くなる
mineoは混雑時に通信速度が遅くなります。
とくに平日お昼や夕方は極端に遅くなるので注意が必要です。
楽天モバイルは通信速度が安定しており、混雑時も快適に利用できます。
混雑時は楽天モバイルのデータ通信を利用するのがおすすめです。
まとめ
以上、楽天モバイルとmineoを併用する方法やメリット・デメリットについて解説しました。
mineoを併用することで、楽天モバイル最大のデメリットであるエリアの狭さを補うことが可能です。
反対に海外で使えない、無制限かけ放題がないといったmineoのデメリットもカバーできます。
楽天モバイルは月間のデータ通信量が1GB以下なら月額料金がかかりません。
データ通信をmineoで利用するようにすれば月額料金もお得ですよ。