楽天モバイルは2021年4月より「1GB以内なら基本料無料、通話料もアプリを使えば無料!」という、業界激震のプランを打ち出しました。
CMもよく流れているので、気になっている人も多いのでは無いでしょうか。
auでは新料金プラン「povo」を発表。
今までとは違う新たな料金サービスで話題になっています。
それぞれの強みがある楽天モバイルとau。
今回は両社の料金の比較、メリットとデメリットを詳しく解説します。
乗り換えをお考えの方は、どちらが良いか考えてみてくださいね。
目次
楽天モバイルの料金プランはいくら?
2021年8月現在、楽天モバイルの料金プランは「Rakuten UN-LIMIT VI」(ラクテンアンリミットシックス)のみとなっています。
上の図のように、Rakuten UN-LIMIT VIは利用料に応じて基本料金が4段階で変わるため、一つのプランでどんな人にも合うように作られています。
具体的な金額は以下のとおりです。
通信量 | 金額 |
---|---|
0GB~1GB | 0円 |
1GB~3GB | 1,078円(税込) |
3GB~20GB | 2,178円(税込) |
20GB以上 | 3,278円(税込) |
その月に使ったデータ量で基本料金は変わるのですが、画期的なのはデータ量が1GB以下なら基本料が0円になる点です。
基本料が0円になるのは1人1回線のみとなっています。
1GB以上使うと1GB~3GBで1,078円(税込)、3GB~20GBなら2,178円(税込)と段階的に料金は上がりますが、20GB以上ならいくら使っても3,278円(税込)より料金は上がらない仕組みです。
デザリングをした時も料金に含まれるため、3,278円(税込)で上限なしのモバイルルーターとして使うことも可能です。
ただし楽天回線エリア以外の、パートナー回線と呼ばれるエリアでは、5GB以上使うと1Mbpsの速度制限がかかります。
データをたくさん使う人は、お住いの地域が楽天回線エリアになっているか、事前に確認する必要があります。
通話料はRakuten Linkを使えば無料
楽天モバイルの通話料は、「Rakuten Link」(ラクテンリンク)というアプリを使えば国内通話は無料です。
Rakuten Linkは通信回線を使い電話やSMSができるアプリです。
Rakuten Linkを使っていない人や、固定電話にもかけることができて、発信者番号通知もされます。
通信回線を使う通話アプリですが、Rakuten Linkを使う通信料に関しては無料です。
普段電話をかける時、従来の電話アプリの代わりに使えば通話料はかかりません。
「0570」など、一部のプレフィックス番号にかけることはできないためご注意ください。
また通信状況の良くない場所では、ノイズが入ったり切れたりすることがあります。
その場合、通常の電話からかければ品質は安定しますが、30秒あたり22円(税込)の通話料がかかります。
auと楽天モバイルの料金を比較
今回はauの以下の料金プランと楽天モバイルと比べてみます。
auには現在以下の料金プランが提供されています。
- ピタットプラン
- 使い放題MAX
- 使い放題MAX with Amazonプライム
- 使い放題MAX NETFLIX パック
- 使い放題MAX テレビ パック
- 使い放題MAX ALL STAR パック
- 新料金プラン「povo」
auでは月の利用が少ない人向けのピタットプラン、そこそこ使う人向けの使い放題MAX、大容量でサブスクもついたプランがあります。
加えてauの中ではかなり割安な、新料金プランのpovoが新しく登場しました。
auの料金プランは、auの光回線や家族割に入ることで基本料金が安くなります。
割引名 | 内容・料金 | |
---|---|---|
家族割プラス | 2回線目 | -550円(税込) |
3回線目 | -1,100円(税込) | |
auスマートバリュー (auひかり・ケーブルテレビなど) |
使い放題MAX | -1,100円(税込) |
ビタットプラン (1GB~4GB、4GB~7GB) |
-550円(税込) | |
ピタットプラン(~1GB) | なし | |
au PAY カードお支払い割 | -187円(税込) |
今回はわかりやすくするため、上記に書いた値引きを適用後の価格で比べています。
家族にauを使っている人がいない場合や、auの光回線を使っていない人は、比較している料金より高くなる可能性があります。
自分の状況を考えながら、目安としてご覧ください。
ピタットプランとRakuten UN-LIMIT VIを比較
auのピタットプランは楽天モバイルのRakuten UN-LIMIT VIと同様に、0GB~7GBまで段階的に料金が上がっていくプランです。
データの利用が少ない人や、月の通信費を安く抑えたい人向けの料金設定になっています。
auのピタットプランと楽天モバイルのRakuten UN-LIMIT VIを比較すると、以下のようになります。
通信料 | 楽天モバイル | au | 差額 |
---|---|---|---|
~1GB | 0円 | 2,178円(税込) | 2,178円(税込) |
1GB~3GB | 1,078円(税込) | 3,278円(税込) | 2,200円(税込) |
3GB~4GB | 2,178円(税込) | 3,278円(税込) | 1,100円(税込) |
4GB~7GB | 4,928円(税込) | 2,750円(税込) |
ピタットプランとRakuten UN-LIMIT VIは、1,100円(税込)~2,750円(税込)とかなり差額があります。
特に1GBも使わない人はauの場合2,178円(税込)かかるのに対し、楽天モバイルなら0円で基本料金はかかりません。
Rakuten UN-LIMIT VIでは4GBという区切りがないため、3GB~4GBなら差額が少なくなりますが、ほとんどの場合2千円以上の差額になります。
auで4GB~7GB使っている人の差額は2,750円(税込)なので、年間で3万円以上節約が可能です。
auでピタットプランの人は楽天モバイルに乗り換えたほうが断然お得です。
使い放題MAXとRakuten UN-LIMIT VIを比較
auの使い放題MAXは30GBまでデータ通信が使い放題ですが、その月の利用量が3GB以内に収まれば1,650円(税込)値引きされます。
値引き後の料金は、ピタットプランの4GB~7GBと同額の4,928円(税込)となっています。
そのためauで4GB以上使う人はピタットプランではなく使い放題MAXを選んだ方が、料金は同じなのにデータ量上限が4倍以上増えます。
使い放題MAXとRakuten UN-LIMIT VIの料金比較はこちらです。
通信料 | 楽天モバイル | au | 差額 |
---|---|---|---|
~3GB | 1,078円(税込) | 3,278円(税込) | 2,200円(税込) |
3GB~20GB | 2,178円(税込) | 4,928円(税込) | 2,750円(税込) |
20GB~30GB | 3,278円(税込) | 1,650円(税込) | |
30GB~ | – | – |
データ量ごとに差額は違いますが、使い放題MAXとRakuten UN-LIMIT VIは1,650円(税込)~2,750円(税込)の差があることがわかります。
「3GB以上は使うけど20GBも使っていない」という人は、楽天モバイルに乗り換えたら毎月2,700円の節約が可能です。
また「使い放題MAXで毎月月末に制限がかかる」という人も、Rakuten UN-LIMIT VIは楽天回線エリアなら20GB以上は通信制限無しで使い放題です。
お住まいが楽天回線エリアなら検討してみるのも良いでしょう。
auと楽天モバイルの通話料を比較
楽天モバイルでは「Rakuten Link」アプリを使うと無料で通話できることを先ほど解説しました。
auではアプリはありませんが、通話料が割安になるオプションが用意されています。
通話定額2 | 国内通話24時間かけ放題 | 1,980円(税込) |
---|---|---|
通話定額ライト2 | 最初の5分以内の通話が無料 | 880円(税込) |
基本料金にこちらのプランを加えて使います。通常の電話で割引されるため、電話をかける時わざわざアプリに切り替える手間がありません。
ただ料金はどうしても発生するため、通話料を節約したい人や長電話をしたい人は、通話料無料の楽天モバイルがおすすめです。
povoとRakuten UN-LIMIT VIの比較
povoはauが出した新料金プランで、20GBまで2,728円(税込)というシンプルなプランです。
20GBを超えたら速度制限がかかります。
2,728円(税込)に加えてデータを追加購入や、通話かけ放題オプションを付けることも可能です。
povoはauの今までの料金プランよりかなり安くなっていますが、一部のauサービスが使えなくなるため注意が必要です。
- auメールが使えない
- 家族割に入れない(家族通話無料ではなくなる)
- 店舗では契約できず、ネット契約のみ
auの新料金プランと言われていますが、料金プランと言うよりは新しいサービスという感覚で使ったほうが良さそうです。
povoはと楽天モバイルの差額は以下のようになります。
通信量 | ahamo | 楽天モバイル | 差額 |
---|---|---|---|
0~1GB | 2,728円(税込) | 0円 | 2,728円(税込) |
1~3GB | 1,078円(税込) | 1,650円(税込) | 3~20GB | 2,178円(税込) | 550円(税込) |
20GB~ | – | 3,278円(税込) | – |
povoと楽天モバイルの差額はデータごとに差はありますが、550円(税込)~1,650円(税込)となっています。
特に3GB~20GB使う場合、povoと楽天モバイルの差額は550円(税込)で、そこまで差はありません。
auの安定した品質で20GBまでは安く使えるため、品質重視の人はpovoを選ぶのもよいでしょう。
auのサブスク付きプランを使っている人はどうする?
auでは通信量とNetflixなどのサブスクリプションの料金が含まれたプランも展開しています。
サブスク付きのプランは以下のものがあります。
プラン | 料金 | 容量/月 | サブスク |
---|---|---|---|
使い放題MAX ALL STAR パック |
7,678円(税込) | 80GB | Netflix(ベーシックプラン) Apple Music Youtube Premium TELASA |
使い放題MAX テレビ パック |
6,798円(税込) | 70GB | TELASA Paravi FODプレミアム |
使い放題MAX NETFLIX パック |
6,028円(税込) | 60GB | Netflix(ベーシックプラン) TELASA Amazonプライム |
使い放題MAX with Amazonプライム |
5,698円(税込) | 60GB | Amazonプライム |
サブスク付きプランは容量も多いため、月に容量をたくさん使いたい人が多いのでは無いでしょうか。
楽天モバイルはサブスク付きプランはなく、乗り換えたらサブスクは解約となります。
サブスクを使いたい人は、改めて自分で加入し直す必要があります。
auで提供している各サービスの月額は以下のようになります。
Netflix | 990円(税込)~1,980円(税込) |
---|---|
Apple Music | 980円(税込) |
Youtube Premium |
1,180円(税込) |
TERASA | 618円(税込) |
Amazonプライム | 500円(税込)(年払い4,900円(税込)) |
「サブスクはいらないけど、大容量プランを使いたい」という人は、楽天モバイルのほうがおすすめです。
楽天モバイルは20GB以上が3,278円(税込)なので、乗り換えると月1,900円~3,700円程度安くなります。
ただ楽天モバイルの場合、通信品質が不安定になることもあるため、今の通信品質のまま大容量で使いたい人はauのほうが良いでしょう。
反対に「今現在サブスクをフル活用している」という人は乗り換えないほうが良いです。
楽天モバイルの3,278円(税込)に加えてサブスク代を支払うと負担が大きく、しかもauより通信品質が落ちるため満足できない可能性が高いです。
auの人は楽天モバイルに乗り換えするべき?
auと楽天モバイルでは、料金面では圧倒的に楽天モバイルがおすすめです。
楽天モバイルは実際に加入者数が増えており、背景には通信費の節約意識の高まりがあると思われます。
ただし楽天モバイルはメリットだけでなく注意点もあるため、乗り換える前に確認する必要があります。
楽天モバイルに乗り換えるメリット
楽天モバイルに乗り換えるメリットは、一番に安さが挙げられます。
使った金額に応じて楽天ポイントが貯まるのに加え、買い物など楽天モバイル以外で貯めたポイントも支払いで使えるため、支払う料金が少なく済みます。
家族が多い家庭では一人一人のスマホ代が高いとなかなかの負担になりますが、楽天モバイルならその負担も軽くなります。
ポイント還元キャリアメールが多く、端末代が実質タダになる機種も多いです。
上手く使って乗り換えれば乗り換えの費用を大幅に抑えることができます。
楽天モバイルに乗り換えるデメリット
キャリアメールがとはau独自の「@au.com @ezweb.ne.jp」がアドレスのメールです。
auから楽天モバイルに乗り換えたら、このメアドは使えなくなるので注意してください。
また楽天モバイルは通信品質が不安定な時があります。
楽天回線エリアはどんどん広がっていますが、まだ地方や市街地ではパートナー回線の場所も多いです。
また楽天回線エリアでも地下や屋内で途切れるという口コミもあります。
たまに遅くなるもののほとんどの時は快適なので、個人的には安さを考えれば十分だと思います。
今後エリアが整備されることに期待です。
安さを利用してauと併用もおすすめ
楽天モバイルは新規手数料・SIM発行手数料は不要で、実質1円端末をほぼ常に販売しています。
これを利用して楽天モバイルを無料で契約しauのプランを落とせば、楽天モバイルを使いながら足りないところはauでカバーする最強の使い方ができます!
auと楽天モバイルを併用すれば以下のメリットがあります。
- 1GB以内しか使わなければ0円(※注意点あり)
- Rakuten Linkでかければ通話し放題
- 楽天回線エリアなら3,080円(税込)でデザリングし放題
- iPhone XS以降の人は、eSIMで契約も可能
- 解約料も無料なので解約も自由にできる
- 持っているだけで楽天市場の買い物が+1倍
楽天モバイルは契約も解約も無料で、実質1円端末を選べば契約手数料もかかりません。
1回線目で1GB以内ならずっと0円で持てますが、180日以上全く使わないと解除の可能性もあるため、6ヶ月間以上放置はしないよう気を付けてください。
また実質1円端末は初回の人のみ、「Rakuten Link」から10秒以上の通話などの条件があります。
小さな注意書きを見落とさないよう注意です。
持っているだけで楽天市場で買い物が+1倍になりますし、使ってみて必要ないと思ったら無料でマイページから解約ができます。
乗り換えは不安な場合は併用という方法もあるので、やってみてくださいね。