povoはauがスタートさせた格安プランです。
2021年9月には月額基本料が0円の「povo2.0」として生まれ変わりました。
同じ格安プランということで、楽天モバイルとpovoのどちらが良いか気になる人も多いでしょう。
本記事では楽天モバイルとpovoを月額料金や通信速度といったさまざまな観点から徹底比較してみました。
楽天モバイルとpovoの違いを知りたい人や、どちらにするか迷っている人はぜひ参考にしてください。
なお、povoには1.0と2.0の2種類がありますが、povo1.0は受付を終了済みです。
そのため本記事ではpovo2.0のみを取り扱います。
目次
楽天モバイルとpovoを徹底比較
楽天モバイルとpovoの比較結果を一覧表にまとめました。
楽天モバイル | povo | |
---|---|---|
月額料金 | ~1GB:0円 ~3GB:1,078円(税込) ~20GB:2,178円(税込) 20GB~:3,278円(税込) |
1GB:390円(税込)/7日 3GB:990円(税込)/30日 20GB:2,700円(税込)/30日 60GB:6,490円(税込)/90日 150GB:12,980円(税込)/180日 使い放題:330円(税込)/24時間 |
違約金・契約縛り | なし | なし |
光回線とのセット割 | × | × |
家族割引 | × | × |
データ繰り越し | × | × |
5G | 〇 | 〇 |
eSIM | 〇 | 〇 |
低速時の通信速度 | 1Mbps (海外では128kbps) |
128kbps |
高速/低速切り替え | 〇 | × |
追加チャージ | 1GB/550円(税込) (海外では1GB/500円(税込)) |
トッピングを利用 |
海外でのデータ通信の利用 | 〇 | 未定 |
かけ放題 | 10分かけ放題 かけ放題 国際電話かけ放題 |
5分かけ放題 かけ放題 |
端末セット | iPhone,Android | × |
サポート | 店舗、電話、チャット | チャット |
キャリアメール | × | × |
キャリア決済 | △ | 当面利用不可 |
その他 | 楽天市場のポイント還元率アップ | #ギガ活でデータ通信量を貯められる |
各項目について詳しく見ていきましょう。
楽天モバイルとpovoの比較①:料金プラン
最初は楽天モバイルとpovoの料金プラン比較です。
どちらも基本料金が0円という、少し変わったプランになっています。
プラン内容が全く異なるため一概に比較するのは難しいですが、単純な料金では楽天モバイルが安くなります。
データ通信量 | 楽天モバイル | povo |
---|---|---|
1GB | 0円(税込) | 390円(税込)/7日間 |
3GB | 1,078円(税込) | 990円(税込)/30日間 |
20GB | 2,178円(税込) | 2,700円(税込)/30日間 |
20GB超え | 無制限:3,278円(税込) | 60GB:6,490円(税込)/90日 150GB:12,980円(税込)/180日 使い放題:330円(税込)/24時間 |
楽天モバイルは月1GBまで0円、月3~20GBなら2,178円(税込)です。
ライトユーザーおよび毎月のデータ通信が月20GB未満の人ならpovoより安く使えます。
月3GBの月額料金はほぼ同じです。
povoがわずかに安いですが、毎回チャージが必要なのでやや手間がかかります。
20GB以上使う場合はケースバイケースです。
例えば毎月50GBの大容量データ通信を使うなら楽天モバイルが安くなります。
毎月30GBなら、povoは30GB/2,596円(税込)で利用できます。
3,278円(税込)の楽天モバイルよりお得ですね。
どちらも初期費用や違約金は無料
楽天モバイルとpovoでは以下の手数料が無料です。
契約時はもちろん、SIMの再発行や解約時にも余計な手数料が一切かかりません。
合わないと感じたらいつでも気軽に解約できるので安心ですね。
povoではSIMの再発行に時間がかかるので注意してください。
楽天モバイルは海外でもお得、povoは提供時期が未定
海外で利用する予定があるなら楽天モバイルがおすすめです。
楽天モバイルは海外でもデータ通信・音声通話を使えます。
povoも提供予定にはなっていますが、詳細は不明です。
機能 | 楽天モバイル | povo |
---|---|---|
データ通信 | 月2GBまで | 提供予定 |
海外での追加チャージ | 1GB/500円(税込) | 不明 |
制限後の速度(海外) | 128kbps | 不明 |
音声通話 | 〇 | 提供予定 |
国際電話かけ放題 | 月額980円(税込) | 不明 |
楽天モバイルなら海外でも月2GBまでデータ通信を使えます。
追加料金は一切かかりません。
専用アプリ「Rakuten Link」同士なら通話料も無料です。
国際電話かけ放題を利用すれば、アプリを利用していない人とも無料で通話できます。
povoも将来的には海外サービスを提供する予定です。
しかし、2021年11月現在ではいつ、どのようなサービスが提供されるか判明していません。
近いうちに海外へ行く予定がある人は楽天モバイルを選びましょう。
楽天モバイルとpovoを比較②:通信速度
次は楽天モバイルとpovoの通信速度を比較します。
筆者は楽天モバイルとpovoの両方を契約中です。
そこで、実際に通信速度を測定してみました。
測定日は2021年11月15日、測定アプリはSpeedtest.netです。
時間帯 | 楽天モバイル | povo |
---|---|---|
9:00 | 下り:31.3Mbps 上り:15.2Mbps |
下り:32.1Mbps 上り:16.9Mbps |
12:00 | 下り:17.5Mbps 上り:11.0Mbps |
下り:47.5Mbps 上り:14.3Mbps |
18:00 | 下り:17.0Mbps 上り:11.9Mbps |
下り:30.7Mbps 上り:13.6Mbps |
21:00 | 下り:20.8Mbps 上り:10.0Mbps |
下り:11.0Mbps 上り:1.05Mbps |
楽天モバイルとpovoの通信速度はほぼ互角であることが分かりました。
昼と夕方はpovoが速いものの、楽天モバイルもスマホを使う上では困らない速度です。
どちらも安定感があるため、時間帯に関係なくスマホを快適に使えますよ。
通信速度は利用する場所や端末によって異なるため、あくまでも参考程度にしてください。
低速通信は楽天モバイルが速い
低速通信で比較すると楽天モバイルとpovoでは大きな差があります。
楽天モバイルは低速時でも最大1Mbpsの速度が出ます。
SNSやネットサーフィン、標準画質の動画視聴なら問題ありません。
一方、povoの低速通信は最大128kbpsです。
楽天モバイルと比べるとかなり遅く、ちょっとした調べものすらストレスを感じます。
対応エリア重視ならpovoがおすすめ
対応エリアを重視するなら楽天モバイルではなくpovoがおすすめです。
povoは大手キャリアであるauと同じ回線を利用しています。
全国各地をカバーしており、山間部などでなければ圏外の心配はありません。
楽天モバイルの楽天回線エリアはpovoと比べると範囲が狭いのが現状です。
都市部から離れると電波を掴まないこともあります。
楽天回線エリアは公式サイトの通信・エリアページからチェック可能です。
必ず、事前に対応エリアを確認してください。
パートナー回線エリアでは月間のデータ通信量が5GBに制限されます。5GB以上のデータ通信を使いたい場合は必ずエリアをチェックしてください。
楽天モバイルとpovoを比較③:かけ放題
次は楽天モバイルとpovoのかけ放題サービスの比較です。
費用 | 楽天モバイル | povo |
---|---|---|
5分かけ放題 | – | 550円(税込) |
10分かけ放題 | 1,100円(税込) | – |
無制限かけ放題 | 無料 | 1,650円(税込) |
国際電話かけ放題 | 980円(税込) | – |
専用アプリ | 必要(10分かけ放題は不要) | 不要 |
かけ放題の料金では楽天モバイルがリードしています。
「Rakuten Link」から発信すれば、通話料が一切かかりません。
月間のデータ通信量が1GB以下なら月額料金も通話料も無料です。
povoは専用アプリなしでかけ放題を利用できるというメリットがあります。
通信品質を重視する人、手間をかけたくない人はpovoもおすすめです。
楽天モバイルでも10分かけ放題は専用アプリが不要です。
楽天モバイルとpovoを比較④:取り扱い端末
端末をセットで購入したい場合は楽天モバイル一択です。
povoでは端末セットの取り扱いがありません。
大手キャリアやネット通販などで端末を購入し、持ち込み契約します。
端末をセットで購入したい場合は楽天モバイルがおすすめです。
楽天モバイルは端末セットも豊富に用意されています。
iPhoneは比較的新しいiPhone 12/13シリーズやiPhone SE(第2世代)を購入できます。
最新モデルを使いたい人にもピッタリです。
AndroidはRakutenオリジナルシリーズにOPPO、AQUOSなどコスパに優れるモデルを取り揃えています。
端末代がお得になるキャンペーンも頻繁に実施中です。
楽天モバイルとpovoを比較⑤:サポート・実店舗
次は楽天モバイルとpovoのサポートを比較してみます。
サポート | 楽天モバイル | povo |
---|---|---|
実店舗 | 〇 | × |
電話サポート | 〇 | × |
チャットサポート | 〇 | 〇 |
povoのサポートはチャットのみです。
店舗や電話でのサポートは受けられません。
コスト削減のためにはしょうがないのかもしれませんが、スマホ初心者には厳しいですね。
楽天モバイルは店頭サポートに対応、店舗が近くになくても電話サポートを受けられます。
サポート重視、とくに対面によるサポートを受けたいなら楽天モバイルがおすすめです。
楽天モバイルとpovoを比較⑥:その他
最後に、その他の項目で楽天モバイルとpovoを比較してみましょう。
楽天モバイルユーザーは楽天市場の還元率がアップ
楽天モバイルユーザーは楽天市場の還元率がアップします。
楽天モバイルを契約すると、楽天市場の利用でいつでも2.0%の還元を受けられます。
データ通信量を月1GB以下に抑えれば、無料で還元率2.0%を実現可能です。
楽天モバイルではGoogle Playの料金をまとめて支払う「楽天モバイルキャリア決済」に対応しています。
キャリア決済を利用すると楽天市場でのポイント還元率がさらに0.5%アップします。
楽天市場を頻繁に使うなら、楽天モバイルはマストですね。
povoは「#ギガ活」でデータ通信量を増やせる
povoでは日常の買い物やサービス利用でデータ通信量が貯まる「#ギガ活」を利用できます。
#ギガ活の対象になっている主なお店は以下の通りです。
お店 | 条件 | もらえる通信量 | 有効期限 |
---|---|---|---|
ローソン (ナチュラルローソン、ストア100含む) |
au PAYで500円(税込)以上の購入 | 300MB | 3日間 |
すき家 | au PAYで500円(税込)以上の購入 | 300MB | 3日間 |
ドトール | au PAYで500円(税込)以上の購入 | 300MB | 3日間 |
カインズ | au PAYで2,000円(税込)以上の購入 | 1GB | 7日間 |
対象店舗を頻繁に利用する人なら、それだけで通信量をまかなえるかもしれませんね。
楽天モバイルとpovoはどっちがおすすめ?
ここまで楽天モバイルとpovoをさまざまな観点から比較してきました。
同じ格安プランですが、全く違った内容であることが分かりますね。
比較した結果を踏まえ、楽天モバイルとpovoがどのような人におすすめかをまとめておきます。
楽天モバイルがおすすめの人
次のような人には楽天モバイルがおすすめです。
手間をかけずに月額料金を安くしたい人には楽天モバイルがおすすめです。
データ通信量に応じて自動的に月額料金が決まります。
povoのようにチャージする手間は不要です。
月額料金も1GB未満の人や大容量のデータ通信を利用する人ならpovoより安くなりますよ。
楽天モバイルは海外でも利用可能です。
povoも将来的には使える予定ですが、記事執筆時点では使えません。
近々海外へ行く予定があるなら楽天モバイル一択ですね。
楽天モバイルユーザーは楽天市場のポイント還元率がアップします。
楽天経済圏でお得になりたいなら楽天モバイルは必須です。
povoは申し込みもサポートもオンラインに限られます。
対して、楽天モバイルは店舗で対面サポートを受けられます。
スマホ初心者でも安心ですね。
povoがおすすめの人
次のような人にはpovoがおすすめです。
povoはトッピングを利用して自分好みにカスタマイズできるのが魅力です。
データ通信量はもちろん、かけ放題や動画サービスなども自由に追加できます。
利用スタイルに合わせて柔軟に使いたい人におすすめです。
povoはau回線を利用するため、全国各地で使えます。
対応エリアを気にする必要はありません。
楽天回線エリア外に住んでいる場合はpovoがおすすめです。
楽天モバイルと違い、店舗や電話によるサポートはありません。
ただ、申し込みや初期設定などを自分でできるなら問題ないでしょう。
povoは良くも悪くも、スマホに慣れている玄人向けと言えますね。
まとめ
以上、楽天モバイルとpovoを徹底比較しました。
月額料金の安さやサポート重視なら楽天モバイルがおすすめです。
海外でも利用できるので、海外旅行や出張の予定がある人にも向いています。
povoは柔軟性の高さと対応エリアの広さが売りです。
自分の使い方に合わせてカスタマイズできる楽しさがあります。
このように、楽天モバイルとpovoのサービス内容は大きく異なります。
しっかり比較して、自分にピッタリなものを選んでくださいね。
どうしても迷うなら併用することも検討しましょう。